りんご病(伝染性紅斑)
「ほっぺたが真っ赤になって、まるでりんごみたい…」
「熱は下がったのに、今になって発疹が出てきた…」
このような症状が出たときに考えられるのが「りんご病(正式名:伝染性紅斑)」です。
りんご病は、パルボウイルスB19というウイルスによる感染症で、見た目の特徴が強く、保護者の方も心配になりやすい病気ですが、多くの場合は自然に治癒する病気です。
りんご病(伝染性紅斑)とは?
りんご病は、パルボウイルスB19によって引き起こされるウイルス感染症です。
感染力は比較的強く、飛沫感染(せき・くしゃみなど)で広がります。
以下のような特徴があります:
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頬が真っ赤になる見た目から「りんご病」と呼ばれます
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主に4〜10歳の小児に多く見られます
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春〜初夏にかけて流行することが多いです
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大人や妊婦さんにもうつる可能性があります
主な症状
りんご病は、2段階で症状が現れるのが特徴です。
【第1期:感染初期】
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微熱
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倦怠感、関節痛、軽い咳や鼻水
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この時期が最も感染力が強い
【第2期:発疹期(数日後)】
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両頬がりんごのように赤くなる(蝶形紅斑)
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腕や太もも、体幹にレース状の紅斑(網目模様)
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発疹が出る頃には感染力はほとんどなくなる
発疹は1週間程度で消えることが多いですが、入浴や日光、汗などで一時的に再び赤くなることもあります。
潜伏期間と感染力
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潜伏期間は約4〜14日間
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発疹が出る前の風邪症状の時期に感染力が強く、発疹が出た後はほとんど感染しません
そのため、発疹が出てから気づく頃には周囲にうつしてしまっていることが多いのが特徴です。
治療と対応
りんご病には、特効薬やウイルスに直接効く薬はありません。
治療は症状に応じた対症療法となります。
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発熱があれば解熱剤(アセトアミノフェンなど)
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かゆみがある場合は保湿やかゆみ止めローション
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十分な水分補給と安静
多くの場合は1週間ほどで自然に治まりますが、まれに関節痛が長引くことや、貧血などが起こることもあるため、様子を見ながらの対応が大切です。
注意が必要なケース
以下のような場合には、特に慎重な対応が必要です:
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妊婦さんが周囲にいる場合
りんご病は妊婦さんが感染すると、胎児に影響(胎児貧血や流産など)を及ぼす可能性があります。
感染時期や週数によって対応が異なるため、妊婦さんがいるご家庭は早めに当院にご相談ください。 -
基礎疾患があるお子さん
特に溶血性貧血や免疫不全がある方は、重症化のリスクがありますので、早めの受診が必要です。
登園・登校の目安
りんご病は、発疹が出てからは感染力がほとんどないため、出席停止の対象とはされていません。
ただし、
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発熱などの全身症状が強い間は自宅で安静に
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発疹があっても元気で食事・睡眠が取れていれば登園・登校は可能
保育園や学校への説明が必要な場合は、診断書や登園許可書(かかりつけ患者さんは無料)の発行も対応しています。
りんご病についてのよくある質問
Q1. りんご病はワクチンで予防できますか?
現在のところ、りんご病を予防するワクチンはありません。
日常的な手洗い・うがいやマスクの使用が予防の基本です。
Q2. りんご病に一度かかればもううつりませんか?
はい、一度かかると基本的には免疫がつき、再感染はまれです。
Q3. 赤ちゃんや乳児もうつることがありますか?
はい、可能性はあります。
ただし、乳児期は母親からの移行抗体で守られている場合が多く、症状が軽いか出ないこともあります。
Q4. 妊娠中に家族がりんご病になった場合どうすれば?
早めにかかりつけ産婦人科へ相談してください。
妊婦さん自身の抗体の有無を調べる血液検査や、必要に応じたフォローアップが行われます。
当院でも必要な情報提供や連携を行います。
院長より
りんご病は、見た目の症状が特徴的で驚かれることが多いですが、正しく理解すれば心配のいらない病気です。
ただし、妊婦さんや基礎疾患をお持ちのお子さんが周囲にいる場合は注意が必要です。
晴れ空こどもクリニック保谷では、流行期の情報提供や学校・園への対応、予防法のご案内までしっかりとサポートしています。
お子さまの発疹や体調変化に気づいたら、どうぞお気軽にご相談ください。
